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古物台帳の書き方完全ガイド|法定6項目・記入例・令和7年10月改正対応

古物台帳とは何か、なぜ書かなければならないのか

古物台帳とは、古物商が取引のたびに記録する義務がある帳簿のことです。古物営業法第16条で「古物商は、取引した古物について所定の事項を帳簿等に記載しなければならない」と定められています。

古物隊長とは帳簿付けの目的は一つです。盗品の流通を止めるため。警察が盗難品を追跡する際の手がかりが、この古物台帳になります。だからこそ、書き方を間違えると行政処分や罰則の対象になります。

罰則は6か月以下の懲役、または30万円以下の罰金。記録漏れだけでなく、虚偽の記載、紛失したのに届け出ない場合も同じ罰則です。法人の場合は両罰規定が適用され、行為者だけでなく法人にも罰金が科されます。

「面倒だからエクセルで適当に」「金額が小さいから書かなくていいか」では済まないのが古物台帳です。

記載すべき法定6項目

古物営業法施行規則第17条で、記載項目は法律で固定されています。会社や業種で項目を変える自由はありません。次の6項目を、取引ごとに漏れなく記録します。

1. 取引の年月日

いつ取引したか。西暦・和暦どちらでも構いません。重要なのは、取引直後に記録することです。後からまとめて書くと、日付が曖昧になり、警察の立入検査で指摘されます。

2. 区別(受入れ/払出し)

「受入れ」では買受けか委託か、「払出し」では売却か委託に基づく引渡しか返還かを記載します。同じ品物でも、買い取った時と売った時は別々のレコードが必要です。

3. 古物の品目と数量

法定13品目(美術品類、衣類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車及び原動機付自転車、自転車類、写真機類、事務機器類、機械工具類、道具類、皮革・ゴム製品類、書籍、金券類)のうち、どれに該当するかを記載します。数量は同一品目でも個別に記載するのが安全です。まとめ書きは盗品混入時に特定が困難になります。

4. 古物の特徴

品物を特定できる情報を詳細に書きます。時計ならブランド名・型番・シリアルナンバー・文字盤の傷の有無まで。バッグなら型番・色・素材・傷の位置。「ロレックス1本」では足りません。「ロレックス サブマリーナ Ref.116610LN シリアル末尾2A、ブレス3コマ余り、文字盤汚れ無し」のレベルで書きます。

5. 相手方の住所・氏名・職業・年齢

本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など)と照合して記録します。本人の申告だけで書くのはNGです。なお、自動車の売却時は相手方の情報記載は免除されます(法第16条第4号但書)。

6. 本人確認の方法

どの書類で確認したかを記載します。「運転免許証 東京都公安委員会 第12345xxxxx号」のように、種類と番号まで書くのが慣例です。

古物台帳に必須の項目6個この6項目のうち、どれか一つでも欠けると帳簿不備と判断されます。

記載が免除される例外と、令和7年10月の重要改正

すべての取引を台帳に書く必要はありません。原則として、取引金額が1万円未満の場合は記載が免除されます。ただし例外があるので注意が必要です。

1万円未満でも記載が必要な品目

以下の品目は、金額に関わらず買取時に必ず記載する必要があります。

  • 自動二輪車および原動機付自転車(部品を含む。ただしねじ、ボルト、ナット、コードなどの汎用部品は除く)
  • 家庭用ゲーム機のソフト
  • CD・DVD・ブルーレイディスクなどの音楽・映像メディア
  • 書籍

売却時に1万円以上で記載が必要な品目

仕入時は1万円未満で記載不要でも、売却時に1万円以上になった場合に記載が必要な品目もあります。自動車、自動二輪車、原動機付自転車、時計・宝飾品類、美術品類の5品目です。

令和7年10月1日から追加された新規記載対象

これは多くの買取店が見落としている重要改正です。2025年10月1日から、以下の品目は1万円未満の買取でも本人確認と取引記録が必要になりました(詳細は警察庁ホームページを参照)。

  • エアコンの室外機
  • 電気温水器のヒートポンプユニット
  • 電線(ただし、LANケーブル・テレビ接続ケーブル・家庭用延長コード・充電ケーブルは対象外)
  • 金属製のグレーチング(コンクリート・FRP製は対象外)

金属盗難の急増を受けた改正です。買取店経営者は自店の取扱品目を改めて確認してください。古い社内マニュアルやエクセルテンプレが2025年9月までのルールで作られていると、知らないうちに違反状態になっている可能性があります。

古物台帳の書き方、具体的な記入例

実際の取引パターンごとに、何を書くべきかを示します。

ロレックスを店頭買取した場合

  • 取引年月日: 2026年5月22日
  • 区別: 受入れ(買受け)
  • 品目: 時計・宝飾品類
  • 特徴: ロレックス サブマリーナ Ref.116610LN シリアル末尾2A、ブレス3コマ余り、文字盤汚れ無し、自動巻き、防水
  • 相手方: 東京都新宿区西新宿1-1-1 山田太郎 会社員 45歳
  • 本人確認: 運転免許証 東京都公安委員会 第12345xxxxx号、提示確認

中古ブランドバッグを売却した場合

  • 取引年月日: 2026年5月25日
  • 区別: 払出し(売却)
  • 品目: 皮革・ゴム製品類
  • 特徴: ルイヴィトン モノグラム スピーディ30 シリアルMI0078、ハンドル擦れ少、底面汚れ無し
  • 相手方: 一般顧客への店頭販売のため記載不要(売却時)

売却時は、対象品目(自動車・バイク・時計宝飾・美術品)以外は相手方情報の記載が不要です。ただし、店内記録として購入者情報を残しておくことは、後のトラブル対応で有効です。

メルカリで仕入れた場合の注意

メルカリやヤフオクなどネット仕入れでも、古物台帳の記録義務は同じです。非対面取引なので本人確認は別の方法(eKYC、書留送付など)が必要になります。本人確認なしで仕入れた場合は、帳簿に「本人確認未実施」と書くのではなく、そもそも仕入れてはいけません。

保管期間と紛失時の対応

古物台帳は、最終の記載をした日から3年間、営業所に備え付ける義務があります。3年間というのは、最後にその台帳に何かを書いた日からカウントします。10年前の取引が記載された台帳でも、3年前に何か書き足していれば、まだ保管義務があります。

電子データで保管している場合は、3年間その記録を直ちに書面表示できる状態にしておく必要があります。クラウド管理は問題ありませんが、定期的なバックアップは必須です。

紛失した場合は、ただちに営業所を管轄する警察署に届け出る義務があります。届け出を怠ると、これも6か月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象です。「うっかり消しちゃった」「PCが壊れた」では済みません。

紙、エクセル、専用システムの比較

古物台帳の管理方法は3つあります。それぞれメリットとデメリットを整理します。

紙の台帳

防犯協会連合会や警察署で購入できる正式な帳票を使う方法です。法律的には最も安全ですが、検索性ゼロ、共有不可、紛失リスク高、複数店舗運用は実質不可能です。月10件程度の取引なら成立しますが、月100件を超えると現実的ではありません。

エクセル管理

最も多くの買取店が使っている方法です。コストゼロで始められ、検索もできます。ただし、複数人で同時編集すると上書き事故が起こりやすく、誰がいつ何を更新したか追跡できません。バックアップを自分で管理する必要があり、PCの故障や誤削除で全データを失うリスクがあります。

警察の立入検査で「ファイルの最終更新日が取引日より後」「シリアル番号の途中で抜けがある」などの不審点が見つかると、改ざんを疑われる可能性もあります。エクセル管理は店舗が小さいうちだけの暫定運用と考えるのが現実的です。

専用システム(クラウドCRM)

買取業務に特化したクラウド型のシステムを使う方法です。取引登録と同時に古物台帳が自動生成され、本人確認書類の画像も紐づけて保管できます。複数店舗・複数スタッフでも整合性が保たれ、警察対応時のエクスポートも数クリックで完了します。

費用はかかりますが、立入検査で慌てない、人為的ミスが起こらない、複数店舗で統一できる、というメリットは大きいです。月の取引が100件を超え、スタッフが3人以上いる規模なら、専用システムが現実的な選択肢になります。

各やり方の比較表## 古物台帳の運用でよくある失敗

警察の立入検査で実際に指摘される、頻出の不備パターンを整理します。

書き忘れ・後追い記入

取引直後に書かず、月末にまとめて書いていると、日付の整合性が崩れます。本人確認書類のコピーを保管していない、書類番号を書いていないなども、検査で指摘される定番です。

特徴の記載が雑

「ロレックス1個」「ネックレス1点」のような書き方は不備とみなされます。シリアル番号、型番、ブランド、傷の状態まで書く必要があります。

1万円未満の例外を理解していない

書籍やCDを1万円未満で仕入れたとき「1万円未満だから書かなくていい」と思って書かないと違反です。前述の通り、書籍・CD・ゲームソフトは金額に関係なく記載が必要です。

令和7年10月改正への未対応

エアコン室外機や電線の買取をしている店舗で、改正前のマニュアルのまま運用しているケースがあります。自店の取扱品目を見直してください。

スタッフ間でルールがバラバラ

特徴の書き方、本人確認の方法、台帳への反映タイミングが、スタッフごとに違うと、店舗全体として整合性が取れません。マニュアル化と、専用システムでのフォーマット統一が有効です。

買取業務全体を効率化する選択肢

古物台帳は買取業務の一部に過ぎません。本人確認、査定、見積もり提示、契約書作成、入金処理、在庫管理、売却記録、再販時の出庫管理。これらすべてを別々に管理していると、ミスと工数が積み重なります。

買取コージは、問い合わせ受付から査定、買取契約、古物台帳記録、在庫管理、売却、再販まで、買取業務に必要な一連の作業をひとつの画面で完結できるクラウドCRMです。古物台帳は取引登録と同時に自動生成され、本人確認書類の画像も紐づけて保管されます。複数店舗・複数スタッフでも整合性が保たれ、警察対応時のエクスポートも数クリックで完了します。

エクセル管理に限界を感じている、月の取引が100件を超えている、スタッフが3人以上いる、複数店舗展開している、という店舗は、専用システムへの移行を検討する時期かもしれません。

買取コージは2週間の無料トライアル期間があり、全機能を体験できます。古物台帳の自動化だけでなく、LINE・Instagram・電話・ホームページからの問い合わせ一元管理、AI査定アシスト、Google口コミ自動依頼など、買取業務の現場で本当に必要な機能が揃っています。

まとめ

古物台帳は単なる事務作業ではなく、古物商の信用と営業継続を守る生命線です。法定6項目を毎回正確に、令和7年10月改正にも対応した形で、3年間保管する。この基本を守るだけで、立入検査で慌てる必要はなくなります。

エクセルでの管理が辛くなってきたら、専用システムへの移行を考えるタイミングです。

エクセル管理卒業

古物台帳書き方記入例古物商法定6項目令和7年改正

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